お灸

(2021/11/17)

お灸

 先日、仕事をしていて足の小指に違和感を覚えた。時間が経つにつれ、それは痛みに変わり、仕事終わりにはズキズキと脈打つようになった。小指を見ると、爪周囲が赤く大きく腫れている。入職したての頃も同じ症状となり、益田医師よりお灸の方法を教えていただいた。その時に、また“ひょうそ”になったら使いなさいと、マッチ箱に少量のもぐさと、どの場所にするのか、ツボを教えていただいた。
今回、そのもぐさを使い、お灸を3日するとすっかり腫れも、痛みもなくなった。
 自分で、お灸をしながら思い出したことがある。幼い頃、祖母に頼まれてお灸をした。事前に祖母が小さく形を整え、必要な数だけ準備し、それを私が、ツボの個所に置き、線香で火を点けていく。最初は面白がっていても、段々とつまらなくなり、なかなか減っていかないもぐさの数に辟易(へきえき)し、早く終わらせたいので、二つのもぐさを一つに固くまとめ、数を減らしていった。固くまとめたもぐさは、持続時間もあったが、ものすごく赤くなった。それは、祖母の痛がる反応で何よりわかった。
 いたずらをして、母や祖母にお灸(おやいと)をすえられたことも朧気(おぼろげ)ながら記憶にある。何をして怒られたか、思い出せないが、久しぶりにお灸の匂いを嗅ぎながら、しみじみと思い出に浸った。

道後ベテルホーム 看護介護長 善家新一